在学生紹介#005 「弓道部で活躍する学生」
みなさん、こんにちは!入試広報課の平上です!
・・・まずはこちらの動画をご覧ください。
お見事!かっこいいです!(撮影場所:広島文教大学 弓道場)
今回は弓道部で活躍する二人の学生に話をうかがいました。
【弓道豆知識】
・的までの距離は28m。的の大きさは直径36cm。(野球の投手間距離は18.44m)
・的にあたればどの場所でも1中。あたる場所や跳ね返りなどよって0点の判定もある。
プロフィール
■大﨑 希々花さん
人間科学部 心理学科 3年(弓道歴6年)
出身校:広島文教大学附属高等学校
■湊 拓海さん
人間科学部 人間福祉学科 2年(弓道歴5年)
出身校:島根県立益田高等学校
弓道部について
湊「弓道部は現在30名(2022年9月時点)で活動しており、男女比もほぼ1:1で仲良く活動しています。特に活動日は定めておりませんが、やる気のある部員が多いので、弓道場はいつも誰かがいるような状態です。」
弓道をはじめたきっかけ
大﨑「中学校までは文化部でした。内気な自分を変えるために、高校からはスポーツを始めてみたいと思ったからです。」
平上「素敵なきっかけですね!”弓道”を選ばれた理由はありますか?」
大﨑「高校から弓道をはじめる友人が多く、みんなと同じスタートが切れるところに魅力を感じたからです!」
平上「広島文教大学附属高等学校から弓道を始めて、現在までおよそ6年ですね。大学進学後は環境も変わったのでは?」
大﨑「高校では授業が終われば部活の時間が始まりますが、大学では授業や課題等の空き時間を自分で調整する必要があります。弓道と向き合う時間をつくり続けるのも自分との闘いです!」
湊「中学3年間は柔道部に所属していました。他の日本武道も体験したいと思い、弓道を選びました。」
平上「サッカーにバスケ…いろんなスポーツがある中で、なぜ日本武道を選ばれたのでしょうか。」
湊「8歳から18歳まで地元の神楽団に所属し、※“石見神楽”を舞っていました。そのため、日本の文化に興味があり馴染みがあったからです。」
平上「湊さんは神楽もされていたんですね!その他、学友会やフォークソング部でも活躍されてますね!」
湊「興味のあること、やってみないとわからないことには前向きに挑戦しています。」
平上「弓道男子が奏でる音楽も聴いてみたいですね!」
※〔石見神楽(いわみかぐら)〕島根県の石見地方に古くから伝わる日本神話を題材にした伝統芸能・演目
弓道部で活動する際に意識していることは?
大﨑「一人ひとり目標を持って取り組む部活を目指し、”楽しい、集いたい”と思えるように心掛けています。」
平上「”弓道”と聞くと厳かなイメージですが、休憩中は笑い声などが聞こえ、とても居心地の良い空間でした。何か工夫をしていることはありますか?」
大﨑「人それぞれ、考え方には違いがあり、自分とは全く違う技術で弓を引く人もいます。それらを否定せずに相手の良いところを探すようにしています。」
平上「私もその考え方に賛成です。なぜそのような考えに至ったのでしょうか。」
大﨑「引き方や技術にはこれまでのバックグランドが関係しています。“どうしてそのような引き方をするのか”など、不思議に思うことがあっても、まずは相手の考え方を理解することが円滑な人間関係をつくると考えています。」
自分に打ち勝つ”克己心”(こっきしん)
湊「私は弓道を通して、”克己心”が鍛えられたと思います。」
平上「”克己心”は自分に打ち勝つという意味合いでよく使われますよね。」
湊「弓道は礼に始まり礼に終わる。基本的な挨拶も、相手に敬意をはらうことも、その都度自分に打ち勝たないとできません。」
平上「人との約束は守れても、自分との約束を守るためには強い意志が必要ですよね。」
湊「弓道では”正射必中(せいしゃひっちゅう)”という言葉があります。正しい姿勢を保てるか、的に当たるのか外れるのか…”全て自分の責任”なんです。日々の体調管理も、相手への振る舞いも含めて、習慣を見つめる武道だと思います。」
最近の大会結果と今後の目標について
■第46回 広島県学生弓道親善試合 〔女子団体:準優勝〕
■第70回 全日本学生弓道選手権大会 〔個人:予選通過2名〕〔日本武道館へ団体出場〕
■第48回 広島県学生弓道男女リーグ戦 〔※個人:2位 〕
※台風の影響により試合が一部省略になりましたが、個人の活躍として2位という功績を残しました。
▲中央が大﨑さん・左右は同弓道部員(第48回 広島県学生弓道男女リーグ戦 広島県総合体育館弓道場にて)
今後の目標は・・・
弓道部員としての目標
大﨑・湊「今後の全日本学生弓道選手権大会で個人・団体で入賞することです!」
将来の夢・学科での目標
▶大﨑「心理学科で”公認心理師”の国家資格取得を目指し、将来はカウンセラーになりたいです!」
◀湊「人間福祉学科で”社会福祉士”と”精神保健福祉士”の国家資格を同時に取得し、福祉の分野で人をサポートできる人になりたいです!」
平上「まさに文武両道!応援しています。」
あなたにとって弓道とは ? ~緊張と理解~
平上「お二人にとって”弓道”とは。」
湊「いつも”自分を正してくれる師範”のような武道です。」
大﨑「弓道は”臨機応変な努力”で結果がでる。そこが楽しくてやめられないんです。がむしゃらな努力のみでどうにかなるものではなく、忍耐力が必要なものです。」
平上「”臨機応変な努力”とは、どういった場面で行われることでしょうか。」
大﨑「練習で良い成績を残す人も、本番では”緊張”などで心身の動きが変わります。緊張で矢が上向きに飛んでしまう時は、緊張を消そうとするのではなく、矢を持つ位置をずらしたり、足の位置を意識したり…これが臨機応変な努力です。」
平上「湊さんは緊張に対して何か工夫をしていますか。」
湊「いつもと同じようにと意識し、深呼吸をしても緊張します。…しかし、焦らずに”緊張する自分”を受け入れます。それでも、姿勢が崩れている時などは自分だけでは気づけない部分もあります。そんな時は他の部員に客観的に見てもらうことが大切です。」
取材を終えて—「弓道で志す、ココロザス。」
『一本の矢なら簡単に折れてしまうが、三本束ねれば簡単には折ることはできない。』
これは、中国地方の戦国大名・毛利元就が3人の息子に宛てたとされる言葉です。
現代では「三矢の訓(おしえ)」という言葉で、仲間で力を合わせる意味合いとして用いられています。
広島文教大学の弓道部は、”自分と闘う部員たち”が集い、お互いに成長しようとするからこそ、実践で負けない力が培われていくのだと思いました。
取材:2022年9月26日
広島文教大学弓道部のインスタグラムはこちらから