在学生紹介#003

“文教で志す”学生をご紹介する『在学生紹介』。第3回は、広島県出身の山田 紗季(やまだ さき)さんです。
海外経験が豊富でとてもアクティブな山田さんに、お話を伺いました。

プロフィール
人間科学部 グローバルコミュニケーション学科
山田 紗季さん
広島県・福山暁の星女子高等学校 出身

-山田さんって海外に何度も行っているよね。

 そうですね。大学に入学してから、フィリピン、オーストラリア、インドネシア、ベトナム、東ティモールに行きました。
 高校生の時には姉妹校留学と修学旅行でカナダへ行ったこともあります。

-すごいね!それぞれについて詳しく聞かせてください。

 1年生の夏休みに、フィリピン・セブスタディ-ツアーに1週間行きました。
 ゴミ山や墓地で暮らす人々を訪問し、子供たちにお菓子や文房具を配るボランティア活動を行いました。
参加したきっかけは、発展途上国のことを本や映像でしか知らなかったので、実際に行き、現地の人の生活を見てみたいと思ったからです。


ゴミ山の横にある村への訪問


山間部に暮らす子どもたちへお菓子を配る 

-その頃の英語力はどれぐらいだった?

 大学に入学してすぐのTOEICのスコアは495点でした。

-初めて発展途上国へ行った感想は?

 ゴミ山で暮らす人々を見て、メディアでしか見たことのなかった光景が目の前にあることに驚きました。
 スラム街の近くに大きくて綺麗なショッピングモールがあったりするので、貧困と発展の混在に戸惑ったりしました。

-2年生から3年生になるときの春休みには語学留学に行ったんだよね。

 大学の留学プログラムで、オーストラリア・ブリスベンにあるクイーンズランド工科大学(QUT)に5週間行きました。
 日本の他大学や中国・韓国・タイなどから来たクラスメイトととても仲良くなって、授業時間だけでなく休日も会って、プールや動物園、ナイトマーケット、映画館など色々なところに行きました。
 日本での語学学修とQUT留学の違いは、やはり授業以外でも日常的に英語に触れられるということだと実感しました。


先生とクラスメイトとのお別れパーティー

-その頃の英語力は?

 1年生の冬のTOEICでは600点だったのが、2年生の秋には735点に。
 QUTに行く直前には755点になっていました。

-すごいね!ぐんぐん伸びてる!何か秘訣はあるのかな?

 勉強としては、TOEICの3ヶ月前ほどからPart5の4択問題に特化した問題集に毎日取り組みました。
 1ヶ月前からは毎日ListeningかWritingの模試のどちらかに取り組みました。

-山田さんはBECC(ベック・Bunkyo English Communication Center/英語学修専用施設)内のSALC(サルク・Self-Access Learning Center/自律学修センター)でSALCer(サルカー)としてアルバイトしているんだよね。

 1年生の時からSALCでSALCerとして働いています。
 働いていると、SALCについてとても詳しくなるのでユーザーとしてもたくさん利用しています。個別学修スペースで空きコマの時間に勉強をよくしていますね。
 英語学修につながるだけでなく、上級生になるとイベント時などに後輩をまとめる立場になるので、リーダーシップなどが培われていると思います。

-語学留学の際に海外留学奨学金はもらった?

 もらいました!
 大学独自のTOEICスコアに基づく奨学金で支援していただいて、リーズナブルに留学できました!

トビタテ留学JAPANに応募したのはその頃かな?

 トビタテ留学JAPANに応募しようと考えはじめたのは2年生の春で、夏休みから応募書類の作成を始めました。

-そもそも「トビタテ留学JAPAN」ってどんな企画なの?

 トビタテ留学JAPANは官民協働で「グローバル人材育成コミュティ」を形成し、将来世界で活躍できるグローバル人材を育成する、社会総掛かりで取り組む 「留学促進キャンペーン」です。
 留学支援だけではなく、事前・事後合宿やコミュニティがあることなどを考えてトビタテ留学JAPANに応募しました。「途上国から発信!SDGsを促進するグローバル人材育成留学」というテーマで応募し、新興国コースで1年間留学しました。

-1年間大学を休学して、トビタテ留学JAPAN8期生として飛び立ったわけだね。

 まず、インドネシアで2ヶ月過ごしました。現地のNPOにて広報部署スタッフのアシスタントをしました。
 日本とインドネシアの文化交流イベントを開催しました。


事務所で日本についての紹介イベントを開催


トゥルンガグンという町にて文化交流イベントを開催

 次に、フィリピンで7ヶ月を過ごしました。サンホセ-レコレトス大学へ留学し、英語学・フィリピンの歴史・現地語の授業を受講しました。週末は日系NPOにてスタディーツアーのアシスタントを行いました。


歴史の授業で地方の伝統的なダンスを披露しました


いつも一緒に授業を受けていたAB-Englishコースのクラスメイトと英語学の先生

 最後は、ベトナムで3ヶ月過ごしました。ハロン大学で日本語教師として1年生の授業を担当していました。旧正月時には国際キャンプにも参加しました。


授業をしている様子


最後に1年生のみんながお別れ会を開いてくれました

-1年間海外で過ごして、帰ってきたらさぞ英語力が上がっていたんじゃない?

 帰国後、3年生の夏はTOEICのスコアは830点でした。

-すごいね!そして4年生になる前の春休みには東ティモールに行ったんだね。

 東ティモール・JICAインターンシップに約2カ月参加しました。
 事務所美化、広報の業務補助、総務班の業務補助、視察ミッションのアテンド補助等を行いました。
 日本と東ティモールの歴史上の関係やODA(政府開発援助)について知ることができました。市場やショッピングセンターに行き、現地の人の生活を観察することもできました。
 インターンシップの中で、自分の将来・キャリアパスについて深く考えることができ、新型コロナウイルスの影響により早期帰国になりましたが、とても充実した体験となりました。


日本からの視察案内補助

-なるほどなるほど。これまでの留学で人脈が広がり、知り合いも増えたと思うけど、どうですか?

 そうですね。留学を終えても、長く連絡を取り合っている人もいますね。
 就職や留学など様々な情報交換をしています。同じ大学の友だちだけだと、同じ情報・同じ思考になりがちなので、いい刺激になり、自分自身のモチベーションアップにつながっています。

-山田さんは留学で感じたこと、考えたことを実際に発信しているよね。

「貧富の差や差別問題考察」
https://www.h-bunkyo.ac.jp/university/news/global/13073/

「外見重視の風潮に疑問」
https://www.h-bunkyo.ac.jp/university/news/global/13518/

 国籍や宗教が原因の差別をなくしたいと考えているので、自分の考えを発信しています。
 大学卒業後は一般企業へ就職しますが、国際協力はこれからも続けていきたいですね。

-では最後に、広島文教大学のグローバルコミュニケーション学科や、留学に興味のある人に向けてメッセージをお願いします。

 大学入学は終わりではありません、むしろスタートです。
 高校生の時よりも、自修(自分で考えて、自発的に学修すること)が大切になります。
 BECC内のSALCには様々なタイプの教材ありますし、先生方もサポートをしてくれます。
 自分がやればやっただけ身につく環境がグローバルコミュニケーション学科にはあると思います。
 受験生の方は、大学受験が終わっても、英語や自分の好きな勉強は少しずつでいいので続けている方がいいと思います。

 「留学」というと語学の勉強を思い浮かべる人が多いと思いますが、正直なところ、現地の語学学校はBECCでの学修と変わらないと私は思っています。日本で、自発的に勉強できない人は留学しても勉強できません。私は、勉強している言語を使って何かを学ぶ留学を強くお薦めします。
 そして、できるだけ本を読み、自分と異なるバックグラウンド・所属・趣味・年齢などを持っている人々とたくさん交流してください。
 言語はあくまでもコミュニケーションツールです。自分自身が空っぽであれば、コミュニケーションはとれませんから、自分の中身を充実させられるように、日々を過ごせるといいですね。

-アクティブな山田さんをこれからも応援しています!ありがとうございました。

この記事を書いた人
入試広報課 西岡
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